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黒木和雄『スリ』 2006.9.6

私、ちょっと前に『どうぶつたちのレクイエム』の感想を書き、東京湾大華火祭に行って、月島でもんじゃを食べるはずが、まずいハンバーグ食って心残り・・・ってな出来事があった訳ですが、なんつータイムリーな ! とびっくらこいたのですが、この映画に保健所が出てくるんです。
原田芳雄演ずるスリが面倒見て (そして、逆に面倒見てもらう訳だが…) スリの技術を仕込まれたレイが働いている所が保健所なのです。
そして、もんじゃ屋まで出てきたじゃああーりませんかっっ。
レイとカレシがもんじゃ焼いてて、めんたいこを「お前が食え」と押し付けあってるうちに焦がしてしまふとゆー。
一方、石橋蓮司演じる刑事と、原田演じるスリが、カウンターでしゃべるんです。
(この2つが同じシーンだったかが、記憶に自信ナシなのですが…とりあえずもんじゃ屋はバッチシ出てきました。店の名前もチェックしたぜ。 )







こんなページを見つけちゃいました~「スリ」黒木和雄監督・原田芳雄さんインタビュー  *スンマセン、リンク切れてすね。残念(;_;)

ここに、日本の現実のしんどさ、生きていくこと困難さをスリという姿を通して描いたわけで、じつはそれはサラリーマンの姿でもあり、職人の世界でもあるわけです。

との監督の発言が出ていますが、これは観ていて感じました。
アル中で落ちぶれたスリ海藤を、さびしく思い暖かい目で見守る刑事。その苦しむ姿は、まさに人生。
実際盗られたら、たまったもんじゃないですが、酒絶ちをして現役復帰を目指すスリを、つい応援してしまいます。犯罪者と言うより職人とゆー感じ。
そして、実際に、スリとは生涯現役なのだとか。
なので、スリか元スリを取材したいと思っても、どうしても無理だったそうです。スリの技を伝授する場面は実におもしろいのですが、あれはマジシャンに教わったのだとか。

若者の姿も、すんごい自然で違和感なく、驚きました。
黒木監督作品は、私ユーモアのセンスが大好きなのですが、これも所々笑わせてもらえます。
それだけでなく、私はよく、この監督は人の痛みにとても敏感なのだと感じるのですが、この作品でも、断酒会のリーダー風吹ジュンや、女にふられる断酒会会員、保健所でレイと一緒に働く男性などなど、それぞれの心の痛みがすごく伝わってくるんです。(香川照之がすんごい良かった ! )
*ちとネタバレ↓↓↓


酔っぱらった風吹ジュンが、「かいどおおおお」「なんでいないのよおおお」と泣きじゃくった後、「海藤はここだ」との声を聞いた時の嬉しそうな彼女、すんごいかわいかった !

ただ、レイの兄に、何故こんな目に合わされるかは、最後まで謎でした。ここはちとスッキリしない所でありました。
真野きりなと柏原収史の演技も抜群に良かったです。



*上に書いたもんじゃ屋に関しては、是非こちら をご覧くださいませ。



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60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。アジアン雑貨・ファッションやパワーストーンも好き。西武ライオンズファン。
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