『ある映画監督の生涯』 2006.10.27
この手の誰かの生涯を追うというドキュメンタリー映画で、おもしろいものに当たった試しがないので (多分)、コレも観たらとっとと消してしまおう、と思ったら・・・・・・こんな貴重なおもしろいドキュメンタリーだったとは ! こりゃ消せなくなってしまいました。(とは言っても、再び観る時間ってなかなか捻出できないんですが…。1回だけ録画で、1コのDVDに1作品しか録れないんで、悩みまくりです。ビデオの時代はまとめて6時間録れて便利でした・・・。_| ̄|○)
溝口健二監督の生涯をインタビューで追う、ドキュメンタリー映画です。新藤兼人監督作品。
生前の溝口監督を知る39人にインタビューしています。
その顔ぶれの凄いことと言ったら !
溝口が心底惚れていたという田中絹代、ちとごたごたがあった入江たか子 (化け猫映画の所ご覧くださいませ。)、京マチ子、山田五十鈴、香川京子、若尾文子、浦辺粂子、小暮実千代、中村贋治郎、助監督をやっていた増村保造監督 も登場しました。
そして脚本家やカメラマン、裏方さん、溝口を知る街の一般人、などなど。
映画で見る田中絹代は、とてもハッキリしたしゃべりで、しっかりした女性の印象ですが、映画の外でも、大変きれいな日本語を話されていました。流石、サイレント時代からの大女優です。
「雨月物語」の撮影終了時に、滅多に煙草を吸わない森雅之が「煙草1本くれ」と言って誰かから貰い、マッチがなくて困っていたら、溝口監督が走ってきてスッとライターに火をつけたと言うエピソードを語ってくれました。
そういう事は絶対と言っていいくらい、しない監督なので、驚いたとか。
そして、実に満足そうな顔をしていたそうです。森雅之の演技に感無量だったのでしょう。映画を観てもわかります。
(『雨月物語』の感想こちらにUPしてます。)
そして、監督は田中絹代さんを愛していたのだと言われた時の、全く動じない受け答えがまた、印象的でした。
監督としての溝口への思いの深さが、よく伝わってくるインタビューでした。
映画を制作する上での一番のパートナーであったかもしれません。確か彼女は、監督とはスクリーン上での夫婦だとおっしゃっていたと思います。
他の女優さん等は、あまりのきびしさに閉口していたようですが、すごい完璧主義者だったようで、それは映画にもよく表れてますよね。
役者に対して指図をしない監督だったそうですが、自分で考えさせ、勉強させ、そして役者の能力を最大限に引き出す事の出来る監督だったと思います。
セリフをやっと覚えたら、現場に行ったらセリフが全部変わっていて、また必死で覚えさせられる…なんて話もありました。
溝口の映画は、ヨーロッパなど、よその世界の映画に影響されていない、全く日本的なものである事が、世界で高く評価されている、と言う、川口松太郎氏の言葉には、全くその通りだ、と思いました。
今、録画した溝口作品を放映順に観ている所です。一通り観たら、もう1度これを観たいと思っています。
クリックよろぴくー。


溝口健二監督の生涯をインタビューで追う、ドキュメンタリー映画です。新藤兼人監督作品。
生前の溝口監督を知る39人にインタビューしています。
その顔ぶれの凄いことと言ったら !
溝口が心底惚れていたという田中絹代、ちとごたごたがあった入江たか子 (化け猫映画の所ご覧くださいませ。)、京マチ子、山田五十鈴、香川京子、若尾文子、浦辺粂子、小暮実千代、中村贋治郎、助監督をやっていた増村保造監督 も登場しました。
そして脚本家やカメラマン、裏方さん、溝口を知る街の一般人、などなど。
映画で見る田中絹代は、とてもハッキリしたしゃべりで、しっかりした女性の印象ですが、映画の外でも、大変きれいな日本語を話されていました。流石、サイレント時代からの大女優です。
「雨月物語」の撮影終了時に、滅多に煙草を吸わない森雅之が「煙草1本くれ」と言って誰かから貰い、マッチがなくて困っていたら、溝口監督が走ってきてスッとライターに火をつけたと言うエピソードを語ってくれました。
そういう事は絶対と言っていいくらい、しない監督なので、驚いたとか。
そして、実に満足そうな顔をしていたそうです。森雅之の演技に感無量だったのでしょう。映画を観てもわかります。
(『雨月物語』の感想こちらにUPしてます。)
そして、監督は田中絹代さんを愛していたのだと言われた時の、全く動じない受け答えがまた、印象的でした。
監督としての溝口への思いの深さが、よく伝わってくるインタビューでした。
映画を制作する上での一番のパートナーであったかもしれません。確か彼女は、監督とはスクリーン上での夫婦だとおっしゃっていたと思います。
他の女優さん等は、あまりのきびしさに閉口していたようですが、すごい完璧主義者だったようで、それは映画にもよく表れてますよね。
役者に対して指図をしない監督だったそうですが、自分で考えさせ、勉強させ、そして役者の能力を最大限に引き出す事の出来る監督だったと思います。
セリフをやっと覚えたら、現場に行ったらセリフが全部変わっていて、また必死で覚えさせられる…なんて話もありました。
溝口の映画は、ヨーロッパなど、よその世界の映画に影響されていない、全く日本的なものである事が、世界で高く評価されている、と言う、川口松太郎氏の言葉には、全くその通りだ、と思いました。
今、録画した溝口作品を放映順に観ている所です。一通り観たら、もう1度これを観たいと思っています。
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