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ベルイマン『蛇の卵』 2008.2.9

まるでヴィスコンティ作品のような、ベルイマンの作品です。
『地獄に堕ちた勇者ども』を連想しちゃいました。(感想UPしてます)



ナチスがのさばる直前ぐらいの話で、これがまたスゴイです。ベルイマンの凄さというのは、何とも形容し難く、悔しいのですが、『野いちご』『処女の泉』などの代表作しか観ていない方には、是非ご覧になって頂き、代表作だけでは解らない底知れない凄さを感じていただきたいです。
『恥』(感想こちら。) でもビックリでしたが、『恥』同様、ベルイマンの戦争作品は素晴らしく、訴えている事も実に深いです。

その他ベルイマン作品の感想はこちらから。



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ベルイマン『恥』 2007.12.4

すごい映画でした!
妻がいなきゃ何も出来ないような、すぐ泣く頼りにならない甘ったれのダメ男の変貌ぶりがスゴイです。戦争がそうさせたのか? 妻からの自立をも思わせる、そして残酷に変貌していきます。
ベルイマン作品を観ていて、いつも思うのが、決して相手を見捨てることをしない寛容さです。そして、男の、女の、人間の本質を深くえぐっています。だからこその「寛容さ」なのだと思います。
ごく簡単に、小さなことでこわれる関係が多すぎる現代だからこそ、余計にそれを感じました。
そして、苦しみ抜いた人間にしか、つくれない作品だと思います。
全体的に戦争時のすごい緊張感が漂う作品です。
ネタバレになるかもしれませんが・・・


船で進んでいる時の、死体がたくさん浮かんでいるシーンなど、凄いです。

   

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ベルイマン『シークレット・オブ・ウーマン』 2007.8.2

郊外の小島の別送に、夫たちより先に来てバカンスを送っているスウェーデン有数の富豪一家の妻たちが、それぞれの“愛の秘密”を持ち寄って語り合う、オムニバス形式の傑作です。

最初の方の話はエエッ?!という感じでしたが、軽くネタバレですが・・・浮気した事を浮気相手と夫と両方がいる前で告って、その上で話し合ってうまくいくって、ありえなくないっすか~~?タッタ今エチーしたって言うんですよ。
この女性は理解できんです。

ラストのエレベーターの話がとても良かったです!
『愛のレッスン』での妻役のエヴァ・ダールベック!
ファンになってしまいますっっ。すごく良いです。
前回も書きましたが、「女性」という生き物の懐の深さ、寛大さ、そして愛、許容範囲の広さ。あっぱれな女性たちでした。
そして、男という生き物の、身勝手な子供ぽさ。
男性でありながら、その理解と表現力には、流石巨匠と言われるだけはあるな、と思います。

フリーページへの移行作業が大幅に遅れております。これ、自分にも便利だから、とっととやりたいんだけど。その他のベルイマン作品についてはこちらから。




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ベルイマン『夏の夜は三たび微笑む』 2007.8.1

『愛のレッスン』につづく、ベルイマン喜劇の傑作です。
タイトルからして、洒落てるじゃあーりませんかっっ!
こちらも実に実に楽しい作品でした。
ちょっとネタバレしますが・・・


首をつろうとして、ズッこけて頭打つ所なんて爆笑!
ベルイマン的であるとも言える、真面目でシリアスな所もギャグにしてしまいます。
終盤のロシアン・ルーレットも最高!!
それぞれの入り組んだ人間模様、そして恋愛ゲーム。

驚いたのが、メイド役のハリエット・アンデルセン。
『不良少女モニカ』では不良少女を、『愛のレッスン』では、男になりたい少女を、そして、この作品では、おシリを振って歩く男好きなメイド。どれも全くちがうキャラを、自然に演じていて、ハマっているんです。

それから、こんな皮肉のピリリと効いたセリフが良いですよね!(≧▽≦)!
「人の話なんか聞くから体を壊すのよ
聞かないことにすれば いつも健康そのもの」


それからコレ。
「人を打ち負かして喜んでいるのは誰?
遊びをメンツ争いに変えてるのは誰?」


「遊びをメンツ争いに変えてる」人、結構いますよね? 負けず嫌いはわかるけど、遊びなんだから、そんなに熱くなるなよってな感じでして。

ベルイマン作品を観ていて思うのは、女性の寛大さと男の幼稚さです。
男のダメぶりも全て受け入れて愛せる懐の広さが魅力です。
ベルイマン作品では、ママゴト的恋愛ではない、本当の愛が描かれていると思います。



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ベルイマン『愛のレッスン』 2007.7.31

※映画の感想はなるべく観た順にUPしたいと思っているのですが、シネフィル・イマジカで何ヶ月前からかやっているベルイマン特集で多くのベルイマン作品を観ていくうちに、じわじわと好きになっていった矢先のベルイマンの死去。
特にこれからUPする喜劇数作は、とっても好きな作品です。急遽こちらを先にUPする事にしました。合掌。


心理的でシリアスな作品が多い、あのベルイマンが、こんなに素敵に楽しい洒落た喜劇を撮っていたとは、驚きでした!
実に魅力たっぷりな、そして、タダのドタバタではない、実に楽しい心理劇です。
まさにベルイマンにしか撮れない喜劇の傑作だと思います。
ベルイマンの素晴らしい所は、男と女というものを、きちんと理解している所ではないか、私は思います。浮気者の産婦人科医に共感できる男性は多いのではないでしょうか。

そして、妻役のエヴァ・ダールベックの、なんと素晴らしく素敵なこと!
後に観た『シークレット・オブ・ウーマン』でもそうですが、彼女の存在があるからこそ、こういう喜劇の傑作が生まれたと言っても過言ではないかと思います。



ウディ・アレンに多大な影響を与えたと言う事ですが、とっっても納得です。

シネフィル・イマジカは、映画の前に文字による解説が入るのですが、これがなかなか見事な映画レビューになっているので、毎回楽しみにしてるのですが、結構ネタバレもされるので注意です。
この映画の素敵なラストも最初に知ってしまいました。



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吉乃黄櫻

Author:吉乃黄櫻
60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。アジアン雑貨・ファッションやパワーストーンも好き。西武ライオンズファン。
峰不二子、デボラ・ハリー、ウエンディー・O・ウィリアムスが憧れの人!
身体にも環境にも良いエコ・石けん生活実施中&広めていきたいです。
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読書の部屋もヨロピク!

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